『水』





「無いと、死にますね」
「え、ナニ?いきなり物騒なこと言いますね、アナタ」

「いや、でも無いと死にますよ。水。
人体の7割だか8割だか水分で出来てるんだから。あなただって、それ位は知ってるでしょう?」
「まぁ、そうですけど」

「人間はね、水分摂取を怠ってはならない生き物なんです」
「…はぁ」

「いや、人間だけじゃないな。この世に生を受けた、全ての生き物に等しく水は必要なんです。水を失った砂漠で生きていける生物は少ない、また、生きているモノ達は独自の進化を遂げる事により、その砂漠に残る極々僅かな水分を一滴たりとも逃しはしません。生きてく上で、最重要事項である事を本能的に理解しているんです」
「……」

「ただ、人間の場合はそれらの生き物とはまた環境が少しばかり違っていて、比較的水を得るには困難が無い生活を送っています。だからですかね、人は進化の過程で水分を蓄える構造にはならなかった…だからこそ、」
「――はい、そこまで」

「あっ、ちょっ!」
「人が水無しじゃ生きていけないのは分かりました。でもね、イルカ先生。――アンタ、飲み過ぎ」

「返して下さいよぉ、カカシさ〜ん」
「水は無いとダメだけど、お酒はなくても生きていけます。今日はもう没収」

「カカシさんのケチー」
「何とでも仰いなさい、ダメなもんはダメ」

「ちぇ〜」
「…全く、たまに飲み過ぎると変な感じになるんだから」

「何か言いましたぁ〜?」
「イイエー、何も。――好きですよ、イルカ先生」

「俺もカカシさんのこと大好きですよ?」
「っっ!――あぁ、もぅっ!!」











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